コロナ後の”ニューノーマル”でのビジネスを考える~DIG ONLINEレポート~

化粧品業界、外資製薬、事業開発、飲食と様々な分野のマーケター5名が登壇し、コロナ後に訪れる「ニューノーマル」におけるビジネスについてパネルディスカッションを行いました。

 

キーノートスピーチ:コロナの経済影響~ニューノーマルへ

コロナウィルスが与えた影響は、楽観的に見ても第二次世界大戦後最も大きな経済後退につながると考えられています。経済回復の立ち上がりは地域ごとに異なるとはいえ、早くて1年後、2~3年後になるという見方もあります。

 

化粧品業界での影響

化粧品業界でマーケターを務めるパネラー2名より、コロナで売上がどう変化したかについて共有いただきました。

化粧品の中でも、マスクで隠れる口紅の売上が大きく下がったといいます。逆に、3月の後半から各社で在宅勤務が始まった時期から、ダイエットアイテムなど家でできる美容・健康ケア商品の売上が伸びたとのこと。

口紅に対して売上が伸びたアイテムは、クレンジングやスキンケア商品。身だしなみとしてのお化粧から、自分がきれいになるための消費に女性の志向が変わったといえるかもしれません。

販売チャネルとしては、やはり百貨店が閉店したことで、ECでの購買が大きく伸び、広告やPR手法もオンラインに舵を切ったとのこと。YouTuberなどインフルエンサーの力も借りてPRを行っているそうです。

ただ、化粧品に限って言うと、美容部員さんとお話ししながら買いたいという消費者も多いもの。店舗が閉店している間は、電話でのカウンセリングに切り替え、お二人とも土日にわたってお客様お一人ずつの対応をおこなったそうです。

身近な商品なだけに、消費動向や購入チャネルの変化が目に見えて分かりやすい事例でした。

 

BtoBマーケティングでの影響

化粧品はBtoCの商品ですが、BtoBの商品・サービスを提供する会社にとって、コロナはどう影響したのでしょうか。BtoBマーケティングでは、オンライン(広告やSEOなど)とオフライン(イベント、セミナー、展示会など)両方の手法で見込み顧客の獲得を図りますが、コロナの影響でオフラインの施策が完全になくなったことが変化です。また、テレアポをしてもオフィスに担当者がいないため、電話でのリード獲得の道も断たれました。個人のメールやSNSメッセージなど、自宅にいる担当者とダイレクトにコンタクトする道を考えなければなりません。

商談についても、訪問営業ができない中では、オンライン商談でクロージングするための工夫が求められるようになりました。

商材自体がSaaSなどオンラインサービスの場合は逆にリード顧客が増えた会社もあれば、対面での商談が求められる会社では商談がキャンセルになり、なかなかアポイントが取得できない状況が続いているようです。

 

飲食業界での影響

飲食業界や宿泊業界など、対面でしか販売できない業態の会社は大きく売り上げが落ち、夏までかかって30%回復程度だろうと考えられています。飲食業界はEC化などオンラインでの販売チャネル確保が急務である一方、食べ物を扱う以上基準が厳しく、実際に短期間で稼働できた事業者はわずかでした。

 

消費者動向・ビジネスがどう変わっていく?

消費者は、在宅勤務で自分の時間が増えたことで、自分が本当にお金をかけたいものにフォーカスするように志向が変化したといいます。化粧品についても、個人に合わせた配合のシャンプーが人気になるなど、パーソナル化がより進むのではと考えられます。

ビジネスにおいては、デジタルが中心になることで、ビジネスの東京一極集中が見直される機会になるかもしれません。オンライン営業になれば、都心にオフィスを構える必要もありません。ニューノーマルにおいては、新しい消費、ビジネス、生活が形成されていくのかもしれません。

 

《DIGとは》

DIG – Do it globally –

日本全国に仲間を作る価値共感型コミュニティ

場所や時間にとらわれない自由な働き方が広まりつつある昨今。
私たちDIGは、多様な価値観やスキルを持ち、全国各地で活躍する仲間と、新たなビジネスを生み出しています。

仕事の受発注だけでなく、趣味や遊びでつながる場も多く創出。
違いを尊重し、得意をかけ合わせ、信頼し合えるコミュニティを目指しています。

DIGのメンバーは半数以上が経営者やパラレルワーカーです。経営者から学生まで、10代〜50代の経歴も年齢も違った人びとが集まりました。

拠点を全国各地に持つことにより、都市から地方へ・地方から都市へとビジネスの幅を広げ、自由な働き方へ近づくきっかけを提供していきます。

(文責・早坂遊羽)

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